専門家会議“廃止”に与野党から批判噴出

専門家会議“廃止”に与野党から批判噴出

新型コロナウイルス対策を話し合う政府の専門家会議の廃止をめぐり、波紋が広がっています。西村大臣は26日の会見でも理解を求めましたが、不透明な経緯をめぐり、与野党から批判が噴出しています。専門家会議は廃止し、今後、法律に基づく有識者会議の“分科会”として、危機管理の専門家などを加えた新たな組織が設置されることになります。政府は与野党に説明しましたが、会議の性格が、どう変わるのかわからないなどの批判が噴出し、理解は得られませんでした。

そもそも専門家会議は、感染拡大に備えて、2月に急きょ、設置されました。重大な局面で前面に立ち「今後2週間が瀬戸際」との見解を示したり、「新しい生活様式」を提案するなど、積極的な情報発信を行ってきました。しかし、24日に会見した専門家会議の脇田座長は「専門家による情報発信において、あたかも専門家会議が政策を決定しているような印象を与えていた」と述べ、権限や責任があいまいなまま、具体的な対策に踏み込んできたことを“前のめりだった”と振り返りました。西村大臣は26日、「(専門家は)ある意味、前のめりで、やりすぎた面ということも、ある意味反省もされているようだ」と語りました。その一方、政府が専門家を頼りにしていたのも事実です。会見に同席させた専門家に説明を委ねる場面も度々、ありました。

ところが、緊急事態宣言解除の局面に差し掛かるころから変化が生じていました。テレビ朝日・社会部の小松隆次郎記者は「政府は当時、経済を重視して、早期の解除を目指していた。ただ、感染防止対策の現場にいる専門家のなかには『まだ収束には時間がかかる』『下手をすれば1年はかかるのでは』と話す専門家もいた。専門家会議のなかには、早期の解除に慎重論も出ていて、政府との間に温度差も生じていた」と解説します。さらに、会議の議事録をめぐっても、“作成しない”方針を示す政府と、“実名の公表も問題ない”とする専門家の間に、ずれが指摘されていました。そして、24日、専門家による会見中に、突然の廃止が発表されました。菅官房長官は26日、「感染防止対策と社会経済活動の両立を持続させることが対策の主眼となるなかで、専門家から助言をいただく会議の見直しを行うこととしたと承知している」と述べました。