450年ぶり復再現 織田信長「楽園」の滝

450年ぶり復再現 織田信長「楽園」の滝

岐阜城(岐阜市)のふもとにある織田信長の居館跡で、庭園の滝を再現する実験が始まった。信長が賓客をもてなしたとされる場所で、高さ35メートルの岩盤にある2本の滝が約450年ぶりによみがえった。市教育委員会が10月26日、居館跡のある岐阜公園の池から電動ポンプで水をくみ上げ、岩盤に流す実験を始めた。水量は毎分計20リットルほど。2本の滝は水量が同じだが、北側は勢いよく落ち、南側は複雑な岩の形にさえぎられて分かれ、せせらぎのような風情だ。
 信長は1567年に岐阜に入城。2年後に訪れた宣教師ルイス・フロイスは、居館を「地上の楽園」にたとえた。居館は信長の死後、関ケ原の戦いの前哨戦があった1600年に、岐阜城の落城とともに失われたとされる。滝のある庭園の姿は、2013年度の市教委の発掘調査で明らかになった。居館には七つの庭園があり、最大の庭(約1千平方メートル)で、約400平方メートルの池に滝が注いでいたとされる。
 滝の水を受け止めた遺構や、池の中の礎石と柱の痕跡が発見された。人為的に水を引かなければならない場所のため、当時も谷川から竹のといで水をひき、滝を流したとみられる。賓客が訪れた時だけ滝を流したとも考えられるという。