漂着死したザトウクジラ、故郷の沖縄で第二の人生

漂着死したザトウクジラ、故郷の沖縄で第二の人生

昨秋、高知県黒潮町の海岸に漂着して砂浜に埋められていた子どものザトウクジラが10月30日、掘り起こされた。故郷の沖縄の島で骨格標本としてよみがえり、観光の象徴として第二の人生を歩む。子クジラがホエールウォッチングで知られる二つの町をつないだ。
 同町熊野浦の海岸で昨年11月18日、子クジラの死体が漂着しているのが見つかった。体長8・6メートル。推定約10トンのメス。腐敗しており、連絡を受けたNPO法人・四国自然史科学研究センター(高知県須崎市)の谷地森秀二客員研究員らが現場で解体した。「いずれ標本に」と同町入野海岸の砂浜に埋めた。
 ザトウクジラは沖縄の海などで11月から3月に繁殖、子育てをする。4月にエサを求めて北の海に移動する。子クジラは母クジラと南下して沖縄に戻る途中、同町の砂浜に漂着したと推測されるという。
 同町の砂浜美術館の大迫綾美さんが今年3月に沖縄県座間味村に研修に訪れ、現地のホエールウォッチング協会のメンバーに子クジラの話を伝えた。メンバーは「子クジラの標本に故郷に戻ってきてもらい、地域活性化のシンボルにしよう」と「ザトウクジラ骨格標本プロジェクト」を立ち上げた。黒潮町も協力し、骨を掘り起こして座間味村に譲渡することになった。