授業中にスマホOK 神奈川県立生田高校では教科書に

授業中にスマホOK 神奈川県立生田高校では教科書に

今や、老いも若きも使えて当たり前となったスマートフォン。
すでに日常生活の一部となる中で、学校教育の現場では、スマホを活用すべきなのか、禁止すべきなのか。

こうした中、神奈川県の県立高校で、“新たな形”でスマホを教育に取り入れているという。その授業風景を取材した。

22日、取材班が向かったのは、川崎市にある神奈川県立生田高校。

チャイムが鳴り、始まったのは、数学の授業。

そこで取材班は、驚きの光景を目の当たりにした。

先生が教科書を見るよううながしたが、授業が始まったのに生徒は皆、スマホに夢中。

一体、どういうことなのか?

数学担当 伊藤裕先生「(みんな教科書開いてないが?)生徒たちのスマホの方にアプリというか、ソフトを通して配信されて、(スマホで)教科書を見ています」

この高校では、授業にスマホを活用。

専用のアプリを開くことで、“スマホが教科書代わり”となっていた。

授業へのタブレット端末の導入は、各地の学校でも進んでいるが、この学校には、さらにひと味違う点がある。

それは、生徒が手にするスマホ。

使っている機種やケースもバラバラ。

ということは…?

数学担当 伊藤裕先生「(スマホは)生徒の私物です」

生徒のほぼ全てが、使い慣れた自分のスマホを学校に持ち込んで授業に使っている。

この“新たな取り組み”に、街からはさまざまな声が。

30代・子2人 賛成「全然ありだと思います。高校とかでも、どんどん活用していけば、スムーズにその後も新しい使い方でいけるんじゃないかと」

40代・子2人 反対「何かいたずらしたり、ゲームしてるんじゃないかとか。まあ疑ったらきりがないですけど」

学校へのスマホの持ち込みをめぐっては、2009年、文部科学省が「教育活動に直接必要のないもの」として、小中学校への持ち込みを原則禁止すべきとした。

高校についても、「校内での使用を制限すべき」と通知していた。

しかし、転機となったのは、2018年6月の大阪北部地震。

「登校中の子どもと連絡が取れなくて不安」などという保護者の声が相次いだ。

これを受け、文部科学省は、“学校へのスマホ持ち込み禁止”を見直す方針を表明。

2019年4月には、大阪府内の公立小中学校でスマホを校内に持ち込めるようになった。

さらに6月には、東京の都立高校でもスマホの持ち込みが容認され、校長の判断に委ねられる方向となった。

令和の新時代とともに“スマホと学校教育”との距離が、少しずつ近づいてきている。

30代「なんでもかんでもスマホに頼るっていうのも。時代とともにうまく、臨機応変に使い分けていけるようにしていった方がいいのかなって」

こうした中、2019年9月から始まったのが、生田高校など神奈川県立高校144校での“個人スマホ活用”。

“自分のスマホを授業で”という取り組みに、生徒たちは…。

自分のスマホを活用「スマホはコンパクトに持ち歩けるので活用してます」、「わからないことあったら(教科書など)写真撮って、先生にもスマホを使って質問とかできるので」

一方、私物のスマホを使うことについては、こんな心配も。

高校1年生「(スマホ)持ってない人がクラスにいちゃうと、みんな持ってるのに、自分だけ使えないとかあったりする」

30代「自分で持ってこなきゃとなると、(スマホ)買えないおうちとか、与えたくないおうちとかあったら、どうなのかなと思う」

学校では、スマホを持っていない生徒や忘れてしまった生徒については、貸し出し用のタブレットで対応。

では、教育のプロの“あの人”は、この私物のスマホ活用をどう考えるのか。

“尾木ママ”こと、尾木直樹さんを訪ねた。

教育評論家・尾木直樹さん「これは、私物を使うというところに最大の問題があると思いますね」

“私物のスマホ”を活用するという点については、問題があると指摘する。

教育評論家・尾木直樹さん「超、超甘いと思いますよ。だって個人のスマホですよ。管理のしようがないし、そこをのぞかせてもらうなんて、そんな失礼なことできない」

生田高校では、「パスワードやIDは他人に教えない」など、トラブルが起きないよう、いくつかのルールを設けている。

一方で、“子どもとスマホの関係”も、今や生活の一部となっているという現実もある。

高校生への調査では、実におよそ9割の生徒が、学校にスマホを持ち込んでいると回答。

親の目の届かない学校生活の中で、子どもがスマホとどう向き合っていけばいいのか。

教育評論家・尾木直樹さん「学校でスマホを使うにあたっての授業とか、こういうサイトがあるとか、いろんな事例を含めて、スマホの使い方についての授業をきちっとできる態勢を取ってほしいということ」

(2020/01/23)

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